独逸支部.26 ライプチガー・ブーフメッセ

📅 2017年10月24日掲載  2
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皆さん、こんにちは。今回の「支部便り」はドイツ語の話から始めたいと思います。

日本に定着したドイツ語の一つに「アルバイト」があります。ドイツ語のArbeit(アルバイト)は一般的には「仕事」を表す名詞として使いますが、日本では少し意味が違いますよね。Messe(メッセ)というドイツ語は「見本市」と訳されていますが「幕張メッセ」のように直接使われることもあるようです。

今回はこのMesse(メッセ)についてお届けしたいと思います。どの様な見本市かと言いますと、今年の3月23日から26日に東ドイツの古都ライプチッヒで開催されたLeipziger Buchmesse(ライプチガー・ブーフメッセ)です。

Leipziger(ライプチガー)は「ライプチッヒの」という形容詞、Buchmesse(ブーフメッセ)は合成語で「本」という意味のBuch(ブーフ)と「見本市」と訳されているMesse(メッセ)からできた言葉です。さしずめ「ライプチッヒの本の見本市」という意味でしょうか。

そこでは新刊の本などを展示・紹介するだけではなく様々な催し物が行われます。「ドイツ教師デー」もその一つです。このイベントでは学校での教育問題を共有したり、難民と教育問題の討論会などをしたりします。
私は2016年の春からダルムシュタット工科大学で日本語の非常勤講師として学生と接しているのですが、「もっとドイツの教育システムを理解しなくては」と痛感し、この「ドイツ教師デー」に参加しました。

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ライプチッヒはマインツから東へ400kmほど、特急ICE(イーツェーエー)に乗って4時間ほどで到着しました。中央駅構内をご覧ください。旧東ドイツの古都だけあって堂々としています。途中で「ライプチガー・ブーフメッセ」の横断幕を見つけました。街をあげてのイベントです。

ホテルで1泊し初日を迎えました。昨日に引き続き生憎の曇り空、直前にあったテロ事件の影響で例年にも増しての警備体制でした。早速「ドイツ教師デー」の受付へ。この手のイベントに参加するアジア人が皆無なのか、担当者が英語で「あなたの参加するイベントではないと思いますが、お間違えではないでしょうか?」と言うので、微笑みながら「私の外見上、そう思うのも無理は無いですが、私は非常勤講師で申し込みも済ませています」と返すとバツが悪そうな顔をしていました。

シンポジウムが始まりました。パネリストの議論の後、聴衆からの質問などもありとても活発な印象を受けました。シンポジウムの後、難民の子供たちが使うドイツ語の教科書を扱う出版社のプレゼンを聴いたりしている内にあっという間に初日を終えました。

二日目は前日の天気が嘘のような快晴。気分が良いのでメッセ会場へ行く前に街を散策しました。ライプチッヒ中央駅の正面は迫力があります。

中心部へ向かって歩いていくと数多くの偉人を輩出した学舎「アルテ・ニコライシューレ」が見えてきました。私が日本の大学で穴が開くほど読んだ『モナドロジー』の著者、ライプニッツも通ったと聞いて驚きました。

近くの広場には市が立っていました、新鮮な野菜や肉類が所狭しと並べられていてとても賑やかです。

今日から週末ですのでメッセ会場も混雑してきます 。写真からその熱気が伝わればいいのですが・・・。

場内はどこも同じ様な構造のため迷子になってしまうような錯覚に陥ります、おまけに大きな会場とはいえ音が反響して頭が痛くなるほどうるさいです。

人を掻き分けて、語学関係の出版社が集まったコーナーにたどり着きました。辞書や教科書の編集方針など色々な話が聴けました。

少し話しすぎたため喉が渇きました。会場を後にしてライプチッヒのビール工房へ向かいます。その名も「バイエルン駅」。「何でライプチッヒにバイエルンが?」と理由は良くわかりませんが、ビールが美味ければ何でもいいんです!

全部で4種類のビールがありましたので、一度に全種類注文しました。ご覧ください、まだ一口も飲んでいないのにこの量のアバウトさ、さすがドイツです。左から黒ビール、ゴーゼ、白ビール、無濾過のピルスナーと説明を受けました、ゴーゼはコリアンダーと塩を入れたビールでライプチッヒの特産品だそうです。

メッセも無事に終え、ライプチッヒ特産のビールも飲み、やり残したことはありません。特急ICEでマインツへと戻ります。

車窓から素晴らしい景色を眺めながら思い返したことがあります。

ライプチッヒはバロック音楽の巨匠J.S.バッハが眠るトーマス教会があることでも有名です。私は日本の大学でバロック時代の音楽家ヤン・アダーム・ラインケンについて卒業論文を書きました。ラインケンはバッハにも強い影響を与えたといわれています。そんな縁でこの教会を見た時、「あの頃、ドイツに住むなんてこれっぽっちも思っていなかったなあ」なんてことを考えながら自分自身を振り返る機会を得ました。

また次回の「支部便り」でお会いしましょう。

text by 間心(頌寶塾ドイツ支部長)
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